日々の生活の中で親しまれているコーヒーはいつも心を和ませてくれます。コーヒーは通常飲み物としてのイメージが強く,そのほかに使われているというイメージはないと思います。ただ私が考えているコーヒープロジェクトの一環として、コーヒーが作られる過程で出る素材を全て使用して何かに役立てたいと思っています。
目次
コーヒーの豆カスでコーヒーカップを作成出来ないか?
コーヒーには様々な可能性が秘められている
美味しいだけではなく、何か他の事にも使えないのか??
【コーヒー豆のカス再利用】で色々調べてみると、脱臭用の商品や、肥料、美容関係などに使われているようだ。
ただ、私はコーヒーにまつわる物を作りたい・・・・
色々考えていたところ、「そうだ!!!コーヒーの豆カスを再利用してコーヒーカップを作ろう!!」と思い浮かんだ。
実際にドイツでは、木くずなどを混ぜ合わせてプレスして作っている企業があった!!
ただ私は岡山という地に住んでいる。
岡山と言えば備前焼・・・・・・陶芸が有名だ。備前焼きは釉薬を使用せず、高温で土を焼き固めるという特殊な技法を使われているようだが、コーヒーの豆カスは高温で焼くと灰になりそうだ・・・・・
がしかし、諦めない。なんとかしてコーヒーの豆カスを利用して陶芸をして、コーヒーカップを作成しよう!!
ここからはコーヒーの豆カスでコーヒーカップを陶芸品として作成するという、無謀な挑戦の物語。いつ出来るかは全く不明である。ただ新しいことに挑戦はしていくべきだ!!
陶芸用粘土とは
まず、そもそも陶芸用の粘土はどう作られているのだろう・・・
とにかく調べてみた!!
陶磁器に使われる粘土は主に花崗岩(かこうがん)から作られており、それが長い年月をかけて風化し、土や色々なものと混ざり合って蓄積され粘土になっていくようです。
花崗岩の構成物は長石・硅石・黒雲母であり、長石と珪石はアルミナとシリカを含んでいます。アルミナとは粘土に粘りを持たせる物質で、シリカとはガラスの素になる鉱物です。これらが土と水と混じりあい粘土になります。
粘土は適度な水分量であれば形を作ることができますね。いったん形を作ってしまえば乾燥してそのまま固まります。これを高温で焼くとガラスの素であるシリカがガラス化して硬い陶磁器になるわけです。
ということは・・・・・
長石や珪石 を混ぜれば粘土が出来上がるのか??
残念ながらそうではないようです・・・・・
有機物などの様々なものが混ざり合って出来、年月は数万年かかるとのこと。
この時点でゲームオーバーなのか・・・・・・
いや諦めない!!!
粘土の出来る工程を短縮してしまい、色々混ぜながら頑張ってみます!!
コーヒーの豆カスから『コーヒー粘土を作成しろ』
陶芸用粘土が作られるまではとてつもない年月が必要という事、様々なものが含まれて出来る事がわかりました。
この時点で本来心が折れそうですが、諦めてしまえばそこで終了になってしまうので、色々と試行錯誤していこうと思います。
「とにかく細かくしていこう」
花崗岩が粘土になっていくには年月をかけて、水や風によって風化していき細かくなったものが蓄積して押し固まっていくので、とりあえず細かくしていく作業をしていこうと思います。
コーヒーを抽出した豆カスをとにかく集めていきます。毎日出るものですので、集めるのに特に苦労はありません。
さて、ここから、まず天日干しにしてしっかりと乾燥させることから始めます!!
しっかりと満遍なく乾燥させるのに一日でできました!
本当はミルで最小まで細かくしたいところですが、それよりも細かいコーヒーの微粉が欲しいので、細かい網でこすことにしました!!!これが中々時間がかかります笑
何かもっと良い効率のものを考えます。
とにかく細かい微粉を採取しました!!中々労力がいりましたが、、、、
細かくは出来たので、あらかじめ買っておいた、長石の微粉と混ぜて、水を入れて練りこんでいきました!!勿論これだけでは粘土は出来ないということだったので、これにある物を混ぜ込みました。
ただやはりそれでも、粘り気はでないので、少しでも伸ばそうとするとすぐに切れます・・・・・
色々と調べていく中で、粘土は寝かせると粘り気が出でくるようです。土の中にいる微生物や外にいる微生物も重要ということで、微生物の出す分泌液も粘土の材料になるのではと思い、鉢植えに土を入れ、コーヒーの豆カスを麻の袋で包み、その上に土を被せて、乾燥させないように毎日水をやったらどうなるか試してみます!!
これでまずは微生物を育ててみようと思います!!
2018/11/10
土の中に入れて数日経ちました。何か変化があるのでしょうか??
周りに胞子、カビ、微生物が出てきました。ここからは、定期的に出し入れしながら、練りこみ、様子を見ていこうと思います。最初の段階からいうとまだ変わってきた様子はありません。
一ヶ月ぐらいしたら少しは変化が出てくると思うのですが・・・
2018/11/20
毎日水をあげるわけではありませんが、天気によって土の渇きが違うので、土の表面が乾いてきたら水をあげるようにしています。
植物を育てているような感覚です・・・・・・・
後々はコーヒーの木も栽培し、コーヒーチェリーを収穫していこうと思います!!
様々な事に挑戦して、コーヒープロジェクトを完成していこうと思います。
今日のコーヒー粘土の様子ですが、心なしか少しだけ粘り気が出てきたような感じがします!!この調子で、成形出来るぐらいまで粘りのある粘土を作ります。
2018/11/29
約半月経ちました!
まだまだ成形出来るレベルではありませんが、変化は少しずつあるようです。
夏にも同じように粘土作りの実験を行っていましたが、微生物を育てる環境としてはやはり、気温が高い方が早かったです。夏場の方が粘り気が出てくるスピードが速く、ある程度は成形できました。
冬場はもう少し時間がかかりそうです!!
2018/12/10
土の中で粘土を育てて1ヶ月経ちました。
やはり微生物がしっかりと育つ環境でないと中々粘り気が出ないです。今の時期は外の気温は冷蔵庫並みなので当たり前なのですが・・・・・・
ただ家の中に置くと虫が発生するのでこのまま外で育てます。
今回は粘土をラッピングしてみる事にしました。
この状態でどうなるかを実験してみたいと思います。しっかりと微生物が繁殖してくれるといいのですが・・・・・
2019/2/10
あれからさらに2ヶ月ほど時間をかけて放置してきました。
今の現状何とか形が作れるぐらいにはなり、子供が作ったかのような粘土遊びでミニカップを作成してみました笑
乾燥させて完成してみるも、無残なコーヒーカップです笑
陶芸の知識まだ全くないので素人ではこれが限界・・・・・・
備前焼きの職人さんとお知り合いにならなければ!!!
ただこの状態で焼いていくと炭になりそうだが笑
とりあえず形にはなり机でコンコンしても割れません、いちよそこまではしっかり固まっています!!
コーヒープロジェクトの要の一つとなる、「コーヒーの豆カスからコーヒーカップを作成する」がありますが、やはりここが一番難しいです。
コーヒー粘土を作成することも中々難しいですが、それを成形してひび割れせずに固めるというのが本当に苦労します。今回はコーヒー粘土から成形していく作業を行っていきたいと思います。
コーヒー粘土を手びねりで成形
2019/5/8
今回作成した(冬に育てた)コーヒー粘土は少し粘り気が少なく水分が多めでないと成形する際すぐに割れてしまいました・・・・・・・
手びねりでいこうにも水分量が多く、水分の重みに耐えきれず割れてしまいました。
前回夏場に作成した粘土でも手びねりでは中々成形出来なかったため、型にはめて作りました。今回も型にはめて作る方法でやっていくことにします。
粘土の収縮によるヒビ割れ
2019/6/10
始めて成形したときに何度も起こっていた、乾燥時のひび割れ・・・・・これが本当にどうすれば良いのかわかりませんでした。
急激な乾燥、全体的な厚みの均一性、これらをしっかりと守らないとすぐに割れます。ただ単に粘着性のある粘土の状態で型にそのままはめてしまうと、どうしても型に引っ付いている部分がありそこが収縮するときに引っ張り合い割れていました。
ということで自宅にあるものでと考えたときにサランラップを使用することにしました。
粘土と型の間にサランラップをかませることで、乾燥収縮時にも割れが無くなりました。
本来、型にはめずに成形出来れば良いのですが・・・・・
ここからはとりあえずしっかりと乾燥させていきます。
こちらが今の段階です!
ここからカップと取っ手をしっかりと繋げていきます。一旦乾いたおもの同士なので繋げたあとに折れそうな不安をかかえながら繋げていきました。
勿論接合部分もコーヒー粘土です!!
しっかりと繋げていきました。
この状態のまましっかりと乾燥させていきます。
形成したコーヒー豆カスカップを焼いてみよう!!
2019/6/25
しっかり乾燥させていき、机でコンコンしても割れない強度にはなりました!!
ここまでは夏に作ったコーヒーカップと同じです!!
さて・・・・・・ここからがまた問題発生です。
本来ここから素焼きして本焼きをしていくようですが、普通の粘土とは違いコーヒーで作られている粘土のため、焼いていくとそれはそれは灰になることが予想されます・・・・・・笑
ただ僅かな期待を込めてやってみましょう!!
焼くといっても家に窯なんてものは存在しません・・・・
そして窯はやはり高いです笑
ならばモドキを作ってしまえばいい話!!!!ということで早速100均に行って使えそうなものを探します!
まず最初に目を付けたのが、陶器の鉢!!かなり素人目線ですがいちよ焼きもの!!!ということである程度の温度なら耐えることができるでしょう・・・・笑
次に網!!こちらも金属なのである程度耐えることが出来るでしょう笑
さてここからが問題!!火をどうしよう・・・・・・
最初は炭も考えましたが汚れ過ぎるのと、火をつけるのがめんどくさいということで却下。
次に長いロウソクを使ってみました。いちよ最高温度は1450℃だそうですがどれだけ温度が上がるのか・・・・ただ、後処理がめんどくさい、焼ける時間が短い、途中ですぐ消える。。。。ということで却下。
他に何かないかと探していた所、長い時間燃えて、後処理もめんどくさくなく、途中で消えないものを見つけました!!!!!
それはキャンドル!!!100均にあったものは15個入りで、一つが4時間燃えるものでした♪♪
よし、これならいけそうだ!!!というかなり素人な考えで初めてみました笑
まず、支える台を置き、その上にロウソクを入れた鉢を置いていきます。
鉢は元々真ん中に穴が開いているのでそこを塞がないようにしてやると、下から酸素が入ってきてロウソクの火が消えることはありません。
次にロウソクの火が直接当たらないように網を置き、その中にカップを入れていきます。
ちなみに上の写真は、すでにカップの下を4時間ほど焼いた後です。白くなっている所は直接火がずっと当たってしまったのか灰になりました・・・笑
ここからさらに熱を閉じ込めるために少し小さめの鉢を上から被せます!!!
この状態で4時間焼いていきました!!
そしてとうとう完成するのか!!!!????
と思いきや・・・・・・・
カップ自体は灰にはなりませんでしたが、あれだけ堅かったカップがかなりもろくなり、取っ手が取れました。。。。。笑
やはり予想していたことは起こりますね!!!
ただこれは予想の範囲内。。。。さて、素人ながらの見解ですが。やはり火力が弱く(300~400℃)ぐらいなのかなーーー、コーヒーが燃え、ノリも水分とともに消え、長石が溶けずに残ったのかと思います。しっかり高温にして長石が溶けてガラス質になればまた変わるかもしれませんねーーー。コーヒー粘土にはそれ相応の焼方があるのかもしれませんねー。
とにかく、色々なことを試していこうと思います!!!
次回を期待してください!!
上の方法は焼き物ではなく別のものにも使えそうですね~~~
今度はガスバーナーで焼いてみる
2019/7/30
上記の方法では温度が低いためあまり焼けた感がなかったため、低温で灰になるという結果に終わってしまいました・・・・・
今回は高温(1400℃)前後で焼いてみるとどうなるか試してみました笑
勿論窯などないので、ただ単にガスバーナーで炙ってみるという幼稚なものですが。。。。
では早速焼いてみました!!
全体的に満遍なく焼きました、灰にならないよう気を付けて、表と裏を行っていきます。
実際に高温で焼いていくと、前回のような感じよりも焼いた感は増しました・・・・・笑
そりゃより高温で焼いているので当たり前なのですが。。。。。。
すぐに灰になるかなと思いましたが、意外と頑張ってくれて形は残りました!!!高温で焼いても短時間ならなんとか持ちそうです笑
これならちゃんとした釉薬などを使って焼けばなんとかなるのではという甘い期待が私を駆り立てます笑
備前の職人さんにご教授願いたいものです笑
心強い味方備前焼職人『備前焼宝山窯』
2020/3/1
ただ、やはり主成分がコーヒーの豆カスということもあり、実際に窯で焼くと灰になるのではないかと思っています。ガスバーナーでずっと当てると灰になりました・・・・笑
コーヒー粘土は作成出来ましたが、陶芸として焼くというレベルには達していないことがわかります。コーヒープロジェクトの一環として、コーヒーの豆カスからコーヒーカップを作成するという挑戦が入っているのでなんとか出来ないものか・・・・・
という事で、今回知り合いの方に備前焼きの職人さんを紹介して頂きました!!何かヒントになる情報が得られればと思います。
【世界に誇る備前焼の街並み】
3/1にアポが取れたので早速備前市に行ってきました。元々陶芸には興味があり、陶芸教室なども行ってみたいと思っていましたが中々いける機会がありませんでした。備前市に行くということもなかったので、今回が目的を持っていくのは初めてでした。
岡山という地は全国、いや世界に誇れるものが沢山あるように思います。庭園、フルーツ、地酒、食、ジーンズ、刀剣、そして備前焼。これだけ誇れるものがあるというのはとても魅力のある地だということです。もっと全国に発信出来ると良いのですが・・・・
特に備前焼は世界に誇れるものの一つとして存在しています。備前市の主要道路を通った時に、備前焼のギャラリーを数店見かけたことがありましたが、一本中の道路を通ると、20店舗ぐらいのお店が立ち並んでいました!!!
陶芸好きにはたまらない街並みです!ショーケースに並べられている陶芸品を眺めながゆっくりと歩いて散策するのも楽しいと思います。
陶芸にご興味がない方でも、ゆっくりと流れる時間を楽しみながら散策してみる価値はありますのでぜひお立ち寄り下さい。
【何世代も続く老舗、備前焼宝山窯】
ゆっくりと流れる時間を満喫したいところではありますが、約束の時間になったので早速お店にむかいました。今回お世話になるお店、森宝山窯さんです。
なんて趣のある風貌でしょうか・・・・・
私なんかが入って良いのだろうかという・・・・・
職人さんというイメージが、ものすごく厳格な方なのかなと思ったら、もの凄く気さくな方でした。ホッとしました、今回お話を聞かせてくださる森さんは19代目?20代目?もの凄く長い年月継承されてきたお店でした。
なんと!!!
江戸時代にその当時城主より、6件建てて良いですよと言われて建てたうちの一つが宝山窯だそうです!!
恐れ多い事です。。。。こんなコーヒー粘土とかいうわけのわからないものを持っていくという心苦しさ・・・・笑
本当にお話を聞いて下さるだけでありがたいことです。
お店に入ると早速客室に通してくださりました。
上座に通されましたが、いえいえ・・・恐れ多い・・・・下座に座らせていただきました笑
備前焼の湯飲みでお茶を頂きました。
一口飲むと・・・・ん?なんだこれは??今まで飲んだことがない・・・
美味しい!!美味しすぎる!!
島根から取り寄せている抹茶入りのお茶だそうです。
これは美味しい、備前焼きの湯飲みと相まって最高の味です!!
【いざ本題へ】
そんな最高のものをいただきながら、早速コーヒー粘土についてご相談させていただきました。
色々な雑談で楽しい話をさせていただきながら、実際にどうなるかをお聞きしたところ、やはり今の段階は所謂紙粘土レベルだそうです!高温で焼き固める備前焼の窯に入れると確実に灰になるとのこと・・・・・想像していたとおりです笑
ただ、いくつか助言をいただきました。コーヒーの豆カスをそのまま素材にして作成するのは難しいということでしたが、コーヒーの豆カスを一度灰にしてしまってから素材として使用するなら世界が広がるのでは??
コーヒーの豆カスは焼くと灰になりますが、灰は高温で焼くと溶けてガラス質みたいになるようです。確かに釉薬などは灰を混ぜて作られています。
一度灰にしてしまうことで、高温で焼いたときに溶けて固まればもしかしたら・・・・ということをお聞きし、さらに釉薬などとして使用すればもっと実用的なのでは!という助言をいただきました!
これは帰って早速実験開始です笑
コーヒーの豆カスを一度灰にして粘土を作成してみます!!!
あとは釉薬として使用すると面白い化学反応が見られるかもしれません。
【宝山窯の作業場】
お話を聞かせていただけるだけでもありがたいのですが、実際の作業場や窯を見せて下さいました!!!!
ネットでは見たことはありますが、実際の窯を見るのは初めてでとても興奮しました!
中にも入らせていただきとても感謝です。
イメージではこの大窯で定期的に焼いているのか思いきや、年に数回程度で、普段は小さな窯で焼かれているようです。4月末に大窯で焼かれるそうなので、それまでに作品が間に合えば一緒に入れて焼いて下さるそうです!!
えっ!!良いんですか??笑
頑張ります!!!
結果は、全く無くなっているかもしれないし、新しい物が出来上がるかもしれないし、神のみぞ知るです。
ただ、新しいものを生み出すためにはまずは行動しなければなりません。せっかくいただけたチャンスを無駄にしないようにしていきます!
結果はまた後日アップします。
作業場では原土から粘土を精製する作業をされていました。見ているとこれはとても重労働・・・・・実際に陶芸をする前の工程にも手間がかかっています。実際に見ないとわからないことだらけです。
そこでまさかの・・・・粘土をくださいました・・・・・・笑
えっ!!良いんですか??笑
何から何まですみません。
ありがとうございます。
この粘土を使ってまた新しい取り組みも出来そうです!!実験の幅が広がります!!
【宝山窯の店内】
色々と見させていただいた後、店内も見させていただきました。備前焼といえば手の届かない存在として位置していましたが、お手頃な価格のものもありました!
ついつい仕事柄コーヒーカップを見てしまうのですが、一客4500円のものがありました!通常お店で使用するブランドものの一客よりお手頃でした。これほど趣のあるコーヒーカップがその値段で手に入るとは・・・・
お店をするときは備前焼のものを使用したいですね!!!
勿論何万もするものもありました!!
すっ凄い!!これは手にはできません・・・笑
お店に入った正面に8段の棚があり、存在感がとてもあります。
なんとその棚、江戸時代から受け継がれているそうです!!
良いものはやはり長持ちしますねー笑
とても良い時間を過ごさせていただきました。
本当にありがとうございます!!
よし、4月末のお祭りに向けてしっかりと完成させていきます!!
前回備前市に行き、備前焼の職人さんに色々とアドバイスを頂いたのでそれを実行していきたいと思い実験を開始しました!!
ただ、コーヒーの豆カスを大量に灰にするという作業がとても難しく、野焼きして高い温度で焼かないといけません・・・・
ガスバーナーで少量を焼く事は可能ですが勿論ご近所迷惑な匂いが出るのでNG・・・
実家の田舎で焼くしかありませんがそれは少し待ちましょう。。
という事で今出来る事から始めてみたいと思います。
備前市に行った時に頂いた粘土はとてもキメが細かく粘りけのある素晴らしい粘土でした!当たり前ですが・・・笑
あれほどの質にコーヒー粘土は到達は難しいと思われます。ただ実験は続けます。何かいい方法があるかもしれませんので。
今回行ったことは、備前焼の粘土とコーヒー粘土を混ぜて成形して焼くとどうなるのかを試してみました。
コーヒー粘土だけで焼いたときは普通に灰になりましたが、備前焼の粘土と合わせるとどうなるか・・・・??
まず3:1(コーヒー粘土:備前焼きの粘土)の割合で合わせて焼いてみました。やはりこの段階では成形もしずらい状態でしたが成形して乾燥させていきました。
相方のガスバーナーで焼いていきたいと思います。
何分かガスバーナーで焼いた時カップから物凄い青い炎が出てきました。
その後は炎がおさまり赤く光っていました。この時の炎はコーヒー豆のカスが燃えていたのだと思います。実際焼いた後、形は残ったもののカスカスで凄く軽かったです・・・・・・
指で強くつまむとすぐ粉々になりました笑
次に1:1(コーヒー粘土:備前焼きの粘土)の割合で合わせて焼いてみました。
先ほどの割合よりも成形がしやすく、質感も粘土に近かったです。割合が増えた分当たりまえですが・・・・笑
こちらも同じように焼いていきました。するとここでまさかの破裂!!!・・・・・笑
取っ手の部分が飛び散りました・・笑
いきなり温度を上げ過ぎたか、水分が残っていたのか、はたまた空気が入っていたのか。
ただ、取っ手の部分だけだったのでとりあえず続けました!!
最終的にはしっかりと形は残り、カスカスまでもいきませんでした。ある程度の強度はありますが、強くつまむと壊れそうかなと思います。
コーヒー豆カスカップ 本焼き編
2020/5/4
今回は待ちに待った本焼きに入ります。
前回コーヒーの豆を灰にしたものを粘土として作成し、器を形作っていました。本焼きに入ると1200℃近くの温度になるため形が残る可能性はかなり低いと思われます。ただどうなるかはやってみないとわからないので実験開始です!!
今回も実験に協力していただくのは『備前焼宝山窯の森さん』です!!ご協力感謝します!
本焼きする器は3種類!
【通常のコーヒー粘土】
【コーヒーの灰から作成した粘土】
【灰粘土と備前粘土を混ぜ合わせた粘土】
残る可能性があるのは3つ目の粘土ですがどうなることやら・・・・・
4/27日に宝山窯を訪れお渡ししました。どこか端のほうにでも置いていただけるのかと思いきや、まさかの一番前の上から三段目に置いてくださっていました笑
不格好な器というのはご了承下さい笑
今回の窯の中には2700点ぐらい入っているそうです!!大きなものは直径60cm、実際に作成していた実物を見させて頂きましたが物凄い大きいです!一番手前にある球体がそのモニュメントです。
火を入れ始めて最高温度になるのが5/3~5の間ということで4日の仕事終わりにお邪魔させて頂きました!時間でいうと夜中の1時笑
夜にお邪魔させて頂いたので真っ赤に燃える窯の中がしっかりと見る事が出来ました。
その時の温度が約1200℃!
窯の前に立つだけで汗が出ます。
実際に蒔きを入れる体験をさせて頂けるということでさせて頂きました。窯の前に立ち扉を上げると・・・・・・
これがとんでもなく熱いです笑
これが1200℃笑
あまりにも熱すぎて1分も前に立つことは出来ません・・・・蒔きを入れるときは集中していたので中を確認することが出来なかったので15分後を待ちます。
蒔きを入れるタイミング、量を計算しながらされているらしく、奥が深いなと感じました。
さて、ここからが本番です。
私の器は生き残っているのでしょうか????
それとも溶けてスライムみたいになっているのでしょうか??
実際に中はこんな感じでオレンジ色に光っています!
今日生き残っていればもしかしたら生き残る可能性が高いのですが・・・・
写真では撮れなかったのですが、3つのうち2つは形が残っているのを確認できました!
もうひとつはちょっとわかりません、純粋なコーヒー粘土ですがやはり生き残っていないように見えました。
ただ後の二つは生き残っていたので焼き上がりが楽しみです!どうなっていることやら。
焼いた日数分冷まさないといけないので出来上がりは10日後となりそうです!また取り出すことが出来たらご報告します!
コーヒーの豆カスからコーヒーカップを作成!【最終章】
コーヒーの豆カスを利用して、コーヒーカップを作成するという無謀な挑戦をやり始めてから約一年半が経ちました。
これまでのあらすじとしては、
①コーヒー粘土の作成(これが一番時間がかかりました)
②コーヒー粘土から成形・乾燥(ひび割れしないように)
③自宅で簡易的に焼く(ガスバーナーを使用して耐火性を確認)
④通常のコーヒーの豆カスを使用して粘土を作成すると難しいので、豆カスを灰にしてから粘土にしてみる
⑤備前焼き 森宝山窯さんご協力の元 大窯での素焼き・本焼き
長いゴールデンウィークの間に、素焼きと本焼きをさせて頂きました。
4/27日素焼きする前の状態がこちらです!
左・・・・・・コーヒー灰粘土+備前粘土で作成
真ん中・・・・コーヒー粘土で作成
右・・・・・・コーヒー灰粘土で作成
この三点で実験を開始しました。正直三点とも形が崩れ、コーヒー粘土だけで作成した真ん中は確実にペッちゃんこになると思います。
ここから素焼き、本焼きを開始しました。
5/4日に再度森さんの所へお伺いし、様子を見させて頂きました。この時点で本焼きに入っており、最高温度に到達していました!1200℃前後になっていたため三点ともスライムみたいにへちゃげているかと思いきや!!
右と左がまだ形がありました!!
真ん中は案の定スライムと化していました笑
やはりここまで高温になるとドロドロになるようですね!!
そして本焼きが終わり、焼いた時間冷ます作業が入るので暫しの時間待つことにしました。
5/22日ついにこの日が来ました!!ここまでくるのに一年半かかりましたが、はたして私が作ったコーヒー灰粘土で陶器が出来るのか??はたまたやはり出来ないのか・・・・ドキドキです。。
ドキドキの中森さんの所を訪れ、いざ大窯へ!!入口を開け中に入ると、なんとそこには!!!
生き残った私の作品があるではないですか!!!
三点のうち二点が残り、一点は全く形が崩れず残っていました!!
ちなみに焼き前
本焼き後
真ん中はご覧の通りドロドロに崩れ冷えて固まっていました!
左は形は残っているものの傾いています!
右はなんと無傷・・・笑 まさか普通に残るとは笑
今回の実験でコーヒー灰粘土は、ここまで本格的に焼いても生き残るということがわかりました!!
実物がこちら
高温で焼けて溶けてガラス質になり、冷えて固まっているので勿論水漏れりません。ツルツルとした陶器のようになりました!
今回の実験では生き残ったという時点で成功です♪♪
ただコーヒー感は0なので、見た目本当にコーヒーの灰を使用しているのかが全くわかりません笑
というより、これはもしかして長石なども混ぜているのでそれが固まっただけなのでは??という可能性も高いです笑
ここからは
・コーヒー感を出す方法
・混ぜる割合
・家庭でも簡単に作成出来る方法
などを考えていきたいと思います!!
【コーヒーの木の発芽に関して知りたい方はこちらの記事がお勧めです】
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