品種や産地、焙煎や挽き方、淹れ方などこだわればこだわるほど奥が深いコーヒー。
最近では鉢植えで育てられる気軽さと、艶のある緑の葉やジャスミンのような良い香りの白い花、鮮やかな赤い実を楽しめる観葉植物としても人気です。
上手に育てれば、3~5年で結実し、自分で育てたコーヒーの実から自家製コーヒーを淹れることもできるかもしれません。
コーヒーの実は花がしぼんだあとに出来ます。緑から徐々に赤へと変化し、完熟した真っ赤な実はさくらんぼに似ていることからコーヒーチェリーと呼ばれています。品種によっては赤くならず黄色く変化するものもあります。
そんなコーヒーの木を生豆から育てることができるのか??
ネット上では出来るという情報や、コーヒー生豆を植えても発芽しないという情報が混ざっており実際のところ発芽するのかしないのかわからない状態になっているので、実験も兼ねて検証していきます!
2021/12月 コーヒーの木を岡山で育てる規模を拡大するため250本の出芽に挑戦中!
今現在の状況更新は記事下にアップしていきます。しっかりと出芽してくれば規模を拡大し、クラウドファンディング(コーヒーの木オーナー)などで資金を集め栽培し続けていきますので、気になる方はブログやインスタのフォローをお願いします。
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目次
コーヒーの実の内部構造
検証を始める前に、前知識として
コーヒーの実は外から外皮、果肉、内果皮(パーチメント)、銀皮(シルバースキン)と種子が入っており、種子の部分を取り出し、外側の皮などを取り除いたものがいわゆる「コーヒー豆(生豆)」と呼ばれている部分になります。
焙煎用のコーヒー豆(生豆)はパーチメント部分を取り除いたものとなります。
コーヒー豆の構造
1、センターカット
2、胚乳
3、シルバースキン
4、内パーチメント
5、外パーチメント
6、果肉
7、外皮
細かく分けると7層にもなります。
完熟した赤いコーヒーの実を摘み取り外皮をはいでみると、黄色い果肉が見えてきます。果肉は少し甘く、中心には一対の種子が向かい合わせに入っています。種子の周りにはヌルヌルした膜がついていて、水で流すとコーヒー生豆の形がはっきりしてきます。しばらく乾燥させると種子を覆っているもう一枚の内果皮(パーチメント)があることがわかります。
さらにカラカラに乾燥させると銀皮(シルバースキン)をまとった種子が顔を出します。この種子が実際に日本に入ってくるコーヒー生豆になります。
『コーヒーの種子である生豆をまけば発芽すると考えてしまいがちですが、焙煎用生豆の場合では発芽はしますが出芽率はかなり低いと思って下さい』
発芽=種子殻を破って幼芽・幼根が出てきている状態
出芽=幼芽・幼根が成長し土から出ている状態
コーヒーの木はパーチメントの状態(パーチメントコーヒー)からパーチメントを取り除いた状態で苗床に植えます。
発芽と出芽の違いがネット上で発芽するしないの分かれ道になっているのだと思います。
では焙煎用の生豆でも出芽するの??
という方もいらっしゃると思いますので、実験を兼ねて説明していきます。
【自宅で自家焙煎をしていて冷却に困っている方はこちらの記事をご覧下さい】
↓
コーヒー生豆の発芽のやり方
発芽・出芽方法を説明しながら、焙煎用生豆が出芽するかを検証していきます。
コーヒー豆発芽に必要な物・生豆
・プラスチック容器(ふた付き)
・水(メネデールが好ましい)
・発芽用ポット
・底敷用の小石
・鹿沼土(小粒)
コーヒー豆の発芽に必要なものは、生豆、プラスチック容器、水、発芽用ポット、底敷用の小石、鹿沼土です。
生育環境としては寒さや真夏の強い日光に弱いため、20度程度の室内が望ましいです。豆は5月~9月頃のあたたかい時期に植えます。
※下記写真は焙煎用生豆を使って行っています
まず最初に生豆を一晩中水に浸けていきます。
すると何か白い物が生豆から出てきているのがわかります。
ここでネット上で勘違いしているのが、、、、
『やっぱり焙煎用の生豆でも発芽するじゃないか!!』
と思っていることです。実際私もそうでした・・・・・
しかし、確かに発芽はしていますが、この状態で土に植えても出芽はほぼしません。
ちょっと期待させる発芽ですが、以下の文章を見ていただくと、出芽はかなり厳しいとわかって頂けると思います。
さて続きですが発芽したコーヒー生豆だけを発芽用ポットに植えていきます。底には小石を薄く敷いて水はけをよくしたあと、その上に鹿沼土を詰めていきます。豆を植えるのは1cm程度の深さです。指を第一関節程度まで土に刺し、穴を作って豆を入れたら1cm程度優しく土をかけていきます。
豆を蒔き終えたら土全体が湿る程度に水をかけます。表面だけでなく土の中にいきわたらせるようにします。
豆蒔きが完了したら、出芽するまで直射日光の当たらないあたたかい場所で育てます。水やりは、土が乾ききる前に行います。乾燥している時間が長引くと発芽しなくなりますので注意が必要です。量としては表面が湿る程度で、多くやり過ぎると、豆がダメになってしまい、こちらも出芽しない原因となります。
私の水やり方法としては、上記のような種まき用ポットに植えた場合、霧吹きで吹きかけて表面が湿る程度にしています。
このやり方でしっかりと出芽していきます。
出芽までのポイント・時期は暖かくなってから5月~9月までの間
・直射日光に当てない
・気温は20℃以下にならない場所(基本はそうですが20℃以下でも発芽・出芽します、10℃以下にはしないようにしてください)
・土が乾燥しないように水やりをする
・カビが生えたら他の生豆に移らないように取り除く
これを繰り返すことで2ヵ月~3ヵ月程度で出芽し、豆の部分から葉っぱが出てきます。自宅でのコーヒー豆の出芽は確率的にそれほど高いものではなく、水の与え方や温度管理が出来ていないと出芽しません。
出芽までの注意すべきポイントとしては、室温管理と乾燥です。室温は出芽するまでなるべく20度以上となるよう管理が必要です。また乾燥させないよう、毎日水やりを欠かしてはいけません。どちらも重要ですが、風通しは確保されていないとカビが生える原因となりますのでこちらも注意が必要です。
こうして生豆から出芽の工程を経てコーヒーの木は大きく成長していきます。
美味しいコーヒーの木の育て方をご覧になりたい方はこちらをご覧ください。
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焙煎用コーヒー生豆は発芽はするけど出芽するのか??
コーヒー生豆の出芽方法をご説明した上で、実際に焙煎用生豆は出芽するのかを検証していきます。
上記の写真は焙煎用生豆を使用したもので一ヶ月様子を見ていきました。時期は7月です。
結果は全てカビが生えていました。
その後試行錯誤しながら検証を5回(約200粒)行いましたが全てダメ・・・・焙煎用生豆の種類を変えてもダメでした。このちょこっと根が出た状態で全てカビが生えていました。
ただここでめげない私はさらに、土を被せてダメなら、根がもう少し伸びてから土に植えようと思い、、
ネット上でも書いてある、濡れたティッシュの上に何日か放置という手段をとりましたがすぐにカビが生え、、
新鮮な水に何度も変えながら水の中で放置、するとカビが生える前に根がポロポロと落ちていきました・・・
最終手段としてスポンジの中に生豆を入れて、乾燥しない状態にして、一方は水の中に根を、もう一方は根が空気中に出た状態で行ってみました。
案の定結果はダメでした・・・・土の中に入れた状態よりはカビが生えませんでしたが、根が黒くなるか落ちました。
『検証結果としてはやはり焙煎用の生豆では発芽はするが、出芽はしない』
でした。これだけやっても出芽しないなら無理無理無理無理と思いますが、またもやここで諦めないのが私
次はニュークロップの生豆でならいけるのか??もしくは、私は何かを勘違いしているのか・・・
検証していきたいと思いますwww
検証したらまた続きをアップしていきます。
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追記.焙煎用コーヒー生豆を発芽して出芽しろ
2022/1/10 焙煎用コーヒー生豆 発芽情報
今まで散々焙煎用コーヒー生豆は発芽はするけど出芽せずにカビが生えるという結果を見てきた私ですが、何か違和感を感じていて、実は何かを勘違いしているのではないかと思っています。
もしや、一晩水に浸けて発芽した生豆は最後の力を振り絞って根を出した時点でお亡くなりになっているものなのでは・・・・だからすぐにカビが生えるのだとしたら、むしろパーチメントコーヒー生豆と一緒で、その時点では発芽していない生豆を植えて土の中で発芽してくれれば出芽するのではないだろうか??
ということで早速実験開始です。
今回使用する生豆はこちら「グァテマラ アンティグア」
スペシャルティーコーヒーに属する素晴らしいコーヒー豆です!!焙煎をすると程よい酸味と甘みがある美味しいコーヒーでした。
そんな良い豆を実験に使うとは・・・・・いや、これが出芽するとかなり嬉しいです!
さていつもどおりメネデール入りの水に浸けていきます。
このまま一日待って、この時点で発芽しているものは除いてその他を土に植えていこうと思います。また時間はかかりますが一ヶ月後を楽しみにお待ちください。
2022/1/30 焙煎用コーヒー生豆 発芽情報
実験開始から約3週間経ちました。今現在の状態はどうなっているのでしょうか??
ニュークロップで実験をしている生豆は今の所動きはなくカビが生えている様子はありませんでした。このまま様子を見て発芽してくれれば、出芽する確率はかなり高くなります。楽しみです。
しかし・・・・・
オールドクロップでは今の段階ですでにカビが生えてお亡くなりになっているものが半数以上でした。真ん中の真ん中が黒くなっているのはカビが生えている証拠です。早いものは10日前後でお亡くなりになっていました。
まだお亡くなりになっていないもので祈るしかありません。
2022/2/8 焙煎用コーヒー生豆 発芽情報
諦めずに、焙煎用コーヒー生豆で発芽するかどうかを、オールドクロップ、ニュークロップ両方を使用して実験を行ってみました。
実際に植えてから一ヶ月が経ちました、今の状況がこちら
☟
やはり全てお亡くなりになりました・・・・
焙煎用生豆では今の所100%出芽まではいかず、カビが生えました。
これが最終結果ではないでしょうか。もし仮に出芽までいけるかもしれないとしても、出芽率は壊滅的に低いと思われます。
原因としては、焙煎用生豆はパーチメントを剥いた状態で乾燥させるので、殻に守られていない生豆に小さな傷が入り、その傷の部分から水分と共に細菌が侵入しカビが生えるということでした。
この原因で納得です、さすがの私もここいらで焙煎用生豆で発芽させる実験は終了しますwww
パーチメントコーヒー生豆であれば発芽も出芽もする
焙煎用生豆では出芽は観測できませんでしたが、パーチメントコーヒーでは出芽しました。
いや、今までの苦労は何だったのか・・・・というぐらいあっさり出芽www
やり方は全く同じですが、パーチメントコーヒーはパーチメントをまず取る作業が必要です。
この取れている皮がパーチメントです。これを取った状態で水(メネデール)に一晩漬けて鹿沼土に植えます。
ちなみにパーチメントコーヒーの生豆は水に浸けた段階では発芽はしませんでした、でも安心してください、そのまま植えてもらっても出芽します!
ちなみにメネデールとは水で薄めて使用する発根促進剤です。
挿し木や株分けで根が弱っている時にも使えるのでお勧めです。普通にホームセンターで販売しています。しかし世の中紛らわしいものもあり、メネデールという会社が作っている栄養剤もあるので間違えないようにしてください。
私は最初間違えました・・・・。
土に植えてから約2ヶ月(時期はすっかり寒くなり12月)それでも温度管理をちゃんとしていれば発芽します。
豆の右横についている白いのが根です。
もう少し成長していくと緑色になっていきます。
【パーチメントコーヒーであれば出芽しますのでお勧めです】
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只今パーチメント付きコーヒー生豆で出芽させていっています。全部で250粒!2021/12/15
一つ一つパーチメントを取っていく作業が大変でした。。。
真冬での出芽率を見ていきます!温度管理をしていけばきっと出芽してくれます。
2022/1/11
上記のコーヒー生豆を植えてから約1ヶ月経ちました。
パーチメントコーヒー生豆でなく焙煎用生豆であればこの時点でカビが生えていましたが、今回はどうでしょうか??
岡山という地域で比較的暖かい地域ではありますが、外気温はマイナスになる日もあります。そんな中でもしっかりと温度管理をしていれば発芽していきますが、今回はどうでしょうか??
約1ヶ月経った今の状態を掘り起こしてみました。
すると!!
しっかりと発芽していました!!
この状態であれば、後1ヶ月もあれば土が盛り上がってくると思います。管理している場所の温度は日中は20℃前後、一番低い温度で13℃でした。もしかすると10℃前後まで下がっている時もあるかもしれません。
ただこの状態での温度管理でも発芽はしっかりとしてくれました。基本発芽させるために必要な温度は20℃以上です。今回の実験では20℃以下の場所でもコーヒーの生豆は発芽するという事がわかりました。
後はこのまましっかりと成長してくれて、出芽することを願い続けていきます!!
【美味しいコーヒーを安く飲みたい方はこちらのお店の初回がお勧めです】
☟
続きの更新記事はこちらの記事をご覧下さい
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