コーヒーが好きな方は焙煎から淹れるまで、色々なこだわりがあると思います。コーヒーは至高品なので人によって美味しいコーヒーは違います。このコーヒー豆の焙煎はこれ!この温度でこの淹れ方!という風に、決まったものはありません。勿論お勧めの方法は存在すると思いますが。
今回ご紹介するものは私なりの「マンデリン」の美味しい淹れ方です。もし気になる方がいらっしゃいましたらご参考にしてください。
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目次
マンデリンのご紹介
マンデリンは、インドネシアのスマトラ島で栽培されています。
インドネシアは、東南アジアの南に位置する島々で形成され、赤道直下にかかる島も多く、世界でも有数のコーヒー栽培国です。インドネシア全体でのコーヒー生産量は、世界でも5本の指に入るほど。
そんなインドネシアのコーヒー豆ですが、生産される大半はロブスタ種と呼ばれる病気に強い品種です。
これに対し、マンデリンは、アラビカ種と呼ばれる病気に弱いけれど風味が豊かな品種で、全体量の5%ほど生産されていないといわれ、希少さが際立っています。
マンデリンという名前は、スマトラ島の現地民族(マンデリン族)に由来しています。
インドネシアのコーヒー栽培は、17世紀ごろ始まったと言われています。当時はアラビカ種もたくさん栽培されていたのですが、20世紀はじめごろ流行したさび病によって、アラビカ種の豆は壊滅的な被害を受けてしまいました。
その後、多くの農家が病気に強いロブスタ種に切り替えていったのですが、さび病からなんとか生き残ったアラビカ種をもとに、スマトラ島のマンデリン族が栽培したものが、マンデリンコーヒーの始まりなのです。
マンデリンの特徴
マンデリンは、スマトラ島の中でも限定された地域で栽培されています。
特に、高級と評されるマンデリンの豆は、高原地帯の肥沃な土壌で栽培されています。
標高があると、日中と夜の寒暖差が大きくなります。これが、コーヒー豆に独特の風味を与えています。
また、スマトラ島の土が、火山灰でできており、腐葉土も多く含まれていることから、肥沃な土壌に恵まれています。このため、ほとんどの豆が有機栽培であるということも、高い品質を支えています。
マンデリンは、インドネシアの格付け基準(グレード)で品質が決定されます。
最高級であるG1(グレードワン)は、300g中に含まれる欠点豆の数が0~3個と、非常に厳しい基準です。
さらには「スーパーグレード」というランクもあり、マンデリンの中でも特別に高い等級です。スーパーグレードは、スマトラ島北部のアチェ地区・タケンゴン地区の標高1400~1900mの高原地帯限定で栽培されたものだけに与えられます。
また、丁寧な手作業で欠点豆のピックアップを行うなど、厳しい品質管理も徹底されています。
マンデリンは、スマトラの風土と製法、丁寧な手作業により、深い香りと苦味があり、苦味に奥行きを感じます。酸味は少ないですが、シナモンのようなスパイシーさや、マンゴーのようなフルーティさも味わえます。
とても重厚で、奥の深いコーヒーです。
マンデリンは、栽培地域によってもブランド化されています。代表的なものを紹介しましょう。
【マンデリン・トバコ】
トバ湖の湖畔で栽培されるブランドです。トバ湖は、スマトラ島北部にある世界最大の広さを誇るカルデラ湖で、水面の標高が905メートルと高さもあります。
マンデリン・トバコは、奥行きのあるコクとスパイシーさが特徴です。
【リントンマンデリン】
スマトラ島北部のリントン・ニ・フタという地区で栽培されています。
在来系の伝統的な品種で、しっかりとしたコクとココナッツミルクのような深みと甘みが特徴。
心地よい苦みと、微かに感じるトロピカルフルーツのような香りがあります。
この他、ガヨ・マウンテンと呼ばれるブランドもあります。
これは、長い間幻の豆と呼ばれていたほど、秘境扱いをされていたもので、現在はインドネシア政府の支援のもとで生産されています。酸味と苦味の絶妙なバランスが特徴です。
美味しいコーヒーの木の育て方をご覧になりたい方はこちらの記事をご覧ください
マンデリンの焙煎について
上記でもご説明したように、苦みが特徴のマンデリンですので焙煎の度合いとしては深い焙煎になります。
焙煎は浅い順から
マンデリンの特徴を引き出すのであれば、シティーローストからフレンチまでの間が良いと思います。勿論最近主流となっている、浅い焙煎でも少しフルーティーな酸味を感じることは出来るので、苦みが苦手な方は浅い焙煎でも良いと思います。
マンデリンのしっかりとした風味は、深煎り(シティ・ローストやフレンチ・ロースト)にしても損なわれません。
一般的に、コーヒー豆を深煎りにすると個性がなくなり、どれでも似たような味になりがちなのですが、マンデリンは、むしろ複雑で深い味わいを最大に活かせる焙煎だとも言えます。
一方、マンデリンを少し浅めに焙煎してみると、マンデリンのもう一つの顔であるフルーティさやスパイシーな酸味がくっきりと出てくるので、これはまた違った楽しみがあります。
マンデリンは、しっかりとしたコーヒー感が味わえるため、そのままでも、ブレンドでも楽しめます。
また、ミルクと合わせてても、そのコクや風味が失われないため、カフェオレやカプチーノにするのもオススメ。
濃厚な味わいは、甘いケーキなどと一緒にいただいても、たいへん相性がいいです。
マンデリンお勧めの抽出器具
器具に関しては、絶対にこれといったものはありませんが、私なりの器具をご紹介します。
独特な香りと苦み、深いコクのマンデリンに適した器具は、じっくりと淹れる事が出来るネルドリップです。ペーパードリップでもマンデリンの特徴を引き出すことは出来ますが、より特徴を引き出せるとしたらネルドリップのほうがおススメです。ペーパードリップでじっくりと淹れた場合雑味も一緒に抽出してしまう可能性が高いので、それなりの技術が必要です。
ネルドリップの場合はネル(起毛)によって雑味成分がある程度除去してくれるだけではなく、旨味成分のコーヒーオイルを抽出できるからです。
深みのあるコーヒーにはもってこいの器具だと思います。
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【ネルドリップの淹れ方】
・ネル
・ハンドル(ネルを装着するもの)
・サーバー(ネルドリップ専用のもの)
・メジャースプーン
・細口ポット
・カップ&ソーサー
* コーヒー豆は、1人前15〜20g、湯量は170cc
こちらも目安なので、味の濃さの好みに合わせて調節しましょう。
ネルはペーパーフィルターと違って、下準備が必要です。
特に新品のネルには食用のノリがついているので、一度お湯で煮ます。
約500ccのお湯に対して、約5gのコーヒーの粉を入れて煮ましょう。
(粉は、使い終わったカスでOKです)
その後、水洗いしてしっかりと絞ります。
絞ったネルが毛羽立っていたら、しっかり絞れた証拠です。
〜淹れ方〜
・煮て絞ったネルをハンドルにセットします(縫い目が外側に来るようにします)。
・形を整えたら、コーヒー粉を入れ平らにセットする。
・蒸らし
中央からゆっくりとお湯を注ぎ、粉全体にお湯を行き渡らせ、蒸らします(20秒ほど)。
・2回目のお湯を注ぐ
中心から「の」の字を描くように注ぎます。
お湯を注ぐと、丸い泡が膨らみます。その膨らみが凹み泡が消える前に、泡からはみ出ないように注いで行きましょう。お湯を注ぐ時のポイントとしては、淹れる量と落ちる量の均一化です。下に落ちるお湯の細さで淹れるとじっくり淹れるネルドリップの良さが一層引き立ちます!!
・適量を注いだら、ネルをサーバーから外します。
(雑味が入らないようにするため)
・カップに注いで、でき上がり!
ちなみにネルは洗って何度か使えます。
温度管理
コーヒーを淹れる際に注意していかないといけない点として、挽き目、温度、抽出時間があります。今回のマンデリンは苦みが特徴のコーヒーとなりますので、淹れる温度としては92℃~96℃あたりが良いと思います。
温度が低すぎると苦み成分が抽出されにくくなり、マンデリン本来の特徴が引き出されなくなってしまいます。
もし焙煎を浅くして、フルーティーな酸味を感じたい方は、ペーパードリップで、温度を90以下で時間をかけず抽出されたほうが良いと思います。
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まとめ
私なりの最高のマンデリンの淹れ方は、焙煎を深くし、ネルドリップを使用して、温度を高い状態(92℃~96℃)でじっくり淹れる!!この淹れ方をすると、本当に、品のある強い苦みとコクのあるマンデリンが飲めます。友人に飲ませたこともありますが、今まで飲んだことがないくらい美味しいマンデリンだということで、おかわりしてました笑
コーヒーは至高品ですので、あくまで人によってとらえ方は違います。ですが、苦みのあるコーヒーが好きな方はぜひ試していただきたい方法です。
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